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Channel: 不協和音にも一分の理
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関ヶ原

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司馬遼太郎著 関ヶ原 

今年の夏・・・映画が公開されるので・・・読んでみました・・・が・・・

正直・・・辛かった・・・です・・・

この小説中に描かれている・・・クライマックスの重要なエピソードが・・・

現在は・・・史実ではないことが・・・明らかになっている・・・からです・・・

石田三成の率いる西軍が・・・も〜少しで勝ちそうだったのに・・・

秀吉の甥( 秀吉の正妻 ねねさんのお兄さんの息子 )小早川秀秋の・・・

まさかの裏切り・・・によって・・・

たった・・・6時間の戦いで・・・勝敗が決まってしまった・・・


と・・・言うのは・・・江戸時代の軍記物を語る人々が・・・作った・・・歪曲で・・・





実は・・・小早川秀秋は・・・戦いが始まってすぐ・・・裏切った・・・ので・・・

戦いが始まってあっと言うまに・・・石田三成の陣が総崩れ・・・

西軍・・・ほとんどなすすべもなく・・・東軍大勝利・・・



うう・・・ん・・・

日本を東西二分した・・・天下分け目の・・・関ヶ原・・・

実は・・・本当に本当に・・・あっけない幕切れ・・・だったようです・・・

しかし・・・9月15日・・・

徳川家康と・・・家康の最も身近な家臣たちにとっては・・・

家康の嫡男だった・・・信康の命日・・・偶然・・・ではなく・・・

運命・・・だったのでは・・・


そ〜なのです・・・関ヶ原・・・といえば・・・

オタコ的には・・・徳川家康が主人公・・・だ・・・と・・・思ってしまう・・・のです・・・

7歳で父を失った幼い大名・・・実際には何の権力もない人質・・・

そんな彼を支えた・・・譜代の家臣たちとの・・・50年の忍耐・・・

ついに・・・たぐり寄せる・・・この国の最高権力〜〜〜・・・

じゃ・・・ないのですか・・・

なんで・・・石田三成が主人公に選ばれるのか・・・わからない・・・

ああ・・・眉間がコイル巻きになりそう〜・・・


近江19万石・・・石田三成・・・

鷹狩りに来た秀吉にお茶を出して・・・スカウトされた・・・って:::エピソードは・・・

渋谷のスクランブル交差点で信号待ちをしていた東山さんが・・・

ジャニーさんに・・・ユーうちの事務所に入らない・・・って言われて・・・

アイドルデビューした・・・と言うエピソードと同様の・・・ダブってしまいます〜・・・

近江で初めて城もちになった秀吉は・・・大々的に家臣大募集をおこなったのでしょう・・・

まだ若者だった三成が・・・大出世できたのは・・・豊臣家臣団の層の薄さもありますが・・・

相当な努力と・・・優れた素質・・・が必要だったことでございましょう・・・


三成の父親は教育熱心な人だったようですが・・・三男の三成が一番頭の出来が良かったようで・・・

今でいうなら・・・東大一直線・・・レベルの頭脳・・・だったのでしょうね・・・

けれども・・・官僚的な知識や計算では・・・他人は動かせない・・・


小説中で・・・三成は・・・何度もなんども・・・義とか・・・不義とか・・・かしましく・・・

しかし・・・戦国に限らず・・・いつの世も・・・人というものは・・・


正面の理で動くものは一割 側面の情で動くものは三割 残りは全て背後の恐怖で動くもの・・・


もし・・・本当に・・・幼い秀頼のことを考えるのなら・・・

加藤清正や福島正則と・・・仲違いなんかしちゃいけない・・・自分が折れて相手を立てるべき・・・

それがなぜに・・できないの・・・自分の脳内正義の方が秀頼の命より大事なの・・・

ああ・・・主人公に感情移入できない・・・



関ヶ原の前哨戦として・・・7月に・・・伏見城の戦いがありました・・・

城を守る兵は2000人・・・城を包囲した兵は桁違いの40000人・・・

西軍としては・・・無血開城を狙ったみたいですが・・・でも・・・

城を守っている鳥居さんは・・・徳川家康が人質だった頃からそばで支えていた家臣・・・

全滅するまで戦っちゃいました・・・


そんなの目にしても・・・三成って・・・

自分だけが義のために戦っていて・・・家康に付いているのは利に走る浅ましいやから・・・

とか思い続けているんだから・・・嫌になっちゃう・・・

あのね〜・・・あなたが生まれる前から・・・家康に仕えていたんだよ・・・

つ〜か・・・父も祖父も曽祖父も・・・家康の父を祖父を曽祖父を・・・支えていたんだよ・・・

あなたみたいに・・・一代で・・・天下を云々できた身の上じゃないんだよ・・・

と・・・言ってやりたい・・・わ・・・





8月に・・・岐阜城を守っていた織田秀信が・・・

東軍の福島正則 池田輝政に攻められて・・・敗北しています・・・

織田秀信・・・幼名 三法師・・・

秀吉が清洲会議で・・・織田家の家督相続者として担いだ・・・信長の嫡孫・・・

この・・・貴種・・・とも呼ぶべき青年に向かって三成は・・・

美濃と尾張の領地を約束して・・・西軍に引き込んだのですが・・・

斎藤道三が城主だった時には難攻不落と歌われた岐阜城・・・あっという間にあっという間に開城・・・

秀信は・・・命は救われて高野山へ・・・






織田信長が本能寺の変で死んでから・・・わずか3年後・・・

秀吉は・・・関白太政大臣になっています・・・

信長の三男信孝を殺し・・・柴田勝家とお市の方を殺し・・・信長の次男信雄を改易にして・・・ね・・・

しかし・・・因果は巡るもの・・・

関ヶ原は・・・秀吉の死から・・・わずか2年後・・・なのです・・・


それでは・・・なぜ・・・家康が死んだ後・・・

徳川家を簒奪する家臣が出なかったのでしょうか・・・

それは・・・家康の・・・父と祖父が・・・家臣に殺されて死ぬ・・・という・・・

悪縁を背負い済み・・・だったからかもしれません・・・ね・・・













まあ・・・小説・・・なのですし・・・

フィクションとして・・・楽しもう・・・と・・・したのですが・・・

なんで・・・三成は島左近としか・・・相談しないのかな〜・・・

お父さん・・・お兄さん・・・甥っ子・・・妹の夫たち・・・など・・・

なんで登場しないの〜・・・なんて考えてしまうのです・・・

三成には・・・妻と子供達もいるのですが・・・彼女たちも登場しません・・・

初芽・・・と言う架空の恋人との関係をクローズアップするために・・・

登場させないのかな〜・・・

正直・・・ヒロインにも感情移入できません・・・



だって・・・三成の孫娘に当たる女性が・・・徳川家光の側室になって娘を生み・・・

その娘が尾張徳川家に嫁いで・・・生まれた息子が・・・尾張家の殿様になっています・・・

そ〜ゆ〜こと・・・考えると・・・

ねえ・・・

初芽のラストの決め台詞に・・・ご同意することはできないのです〜・・・

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